腸って何メートル?おしりから喉まで

私の父はちょっとしたことで大騒ぎするタイプで、ことに
自分が大きな病におかされているかもしれないという
妄想が激しい人でした。
私がちょっと怪我をしても大騒ぎしてくれるので
絆創膏すら貼ってくれない元看護師のクールな母に比べると
そういう時はちょっと嬉しかったのを覚えていますが
自分のことで大騒ぎするのは、「またか」という感じで
相手をするのが面倒くさく、家族みんなであまり
相手にしてあげていませんでした。

もう何年も前の話ですが、たまたま立て続けに父の叔父二人、妹二人が
ガンになったりしたこともあり、自分もガンになるのではないか、という心配も
するようになっていました。
そんなときに喉がイガイガするようになり、叔父と同じ喉頭ガンかもしれないと
家族に訴えていました。

元看護師のクールな母は、ただの風邪だろうと受け合わなかったのですが
イガイガがなかなか治らずあまりうるさいので、じゃあ病院にいけば?と母に言われ
病院にいってきた父ですが、風邪でしょうということでトローチをもって帰ってきて
家族に大笑いされました。

しかし、その後もイガイガが続き、再び病院に行ったときに、
念のため内視鏡検査をしましょうという話になりました。

検査当日、内視鏡検査室の前で父が待っていると、
その時たまたまトイレで席をはずしていた人の名前が呼ばれました。
一文字違いの名前だったので、父が迷わず返事をして、検査室に入りました。
当時は、名前の確認をそんな厳密にしなかったのか、名前を呼ばれた父はいきなり
「パンツを脱いでください」と言われたそうです。
喉の検査に来ているのに、パンツを脱ぐ?父はおかしいと思いながらも
素直にパンツを脱いだそうです。
そしておしりから内視鏡を入れられて検査をされてしまいました。

しばらくして、トイレから戻った、一文字違いの人が
「呼ばれたそうなんですが」と検査室にきて、検査室は騒然となり
父は平謝りされたそうですが、、、

その後、喉の検査もしてもらい、おしりも喉も異常なしでした。
あとで、また家族で大笑いされた父ですが、なんで『7パンツを脱げ』と言われたときに
『おしりじゃありません』といえなかったの?と母に聞かれ
「ちょっと変だと思ったけど、おしりから喉までカメラがくるのかなと思った」と言い
「腸が何メートルあると思っているの?」と、さらに大笑いされました。
父は教師だったので、同僚、教え子たちに語り継がれる結果になってしまいました。

今でこそ、大きな医療ミスで人が亡くなるというようなニュースが世間を騒がせ
病院で名前の確認などは、しつこいくらいにしていますが、そんなとき
父のおしりに内視鏡を入れられた事件を思い出します。
父の場合は笑い事で済んで、しかも、おしりの検査までしてもらってしまい、ラッキーでしたが
命にかかわることもあるので、名前の確認は本当に大切ですよね。

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